カッピングの血の塊、不気味で怖い！その正体は？？

カッピングの血の塊が気になる

カッピングは、古代から現代に至るまで広く行われてきた伝統的な治療法の一つです。特に中東やアジアの文化圏では、その効能が信じられ、広く普及しています。

カッピングは「吸玉療法」「吸い玉（すいだま）」とも呼ばれている施術方法です。直径4センチ前後のカップを背中などに並べ、カップを吸引して内部を真空にして皮膚に吸いつかせます。

真空にする方法は空気を手動もしくは電動で抜く方法や、アルコール類と線香を使用する方法があります。

カッピングの中で、血の塊が生じることがあります。皮膚表面に赤黒い塊ができる現象です。

この不気味な血の塊は一体何なのでしょうか？どのようなメカニズムによって生じるのでしょうか？今回の記事では、カッピングの血の塊について、解明していきましょう。

カッピングの血の塊、その正体は？

カッピングで赤くなったところは血の塊もしくは内出血を起こしているように見えます。 しかし、これは血液や筋肉に停滞している老廃物を引き上げることで肌に、色素が沈着しているだけです。

丸い血の塊のようにみえる部分を「色素反応」と呼んでいます。色素反応から施術を受けた人の健康状態がわかります。血液の流れが良い人はピンク色に、血液の悪い人は濃い紫色になります。

- 血の塊に見える赤い跡はすぐ消えるの？

カッピングをした後は血流が滞っていた部分は赤くなって丸い跡が残ります。だいたい８～１０日くらいで自然に消えていきます。

カッピングを行なった部分は血流がとてもよくなります。痒くなることがありますが、搔かないように注意しましょう。どうしても痒い時は冷たいタオルをあてるとよいです。

施術の回数を重ねるうちに血流がよくなり、赤い跡も薄くなります。

カッピングの具体的な効果は？？

カッピングにはどのような効果があるのでしょうか？

①血行促進

カッピングの一番の効果は血行促進です。カップで吸った部分の血管はどんどん拡張して血液の流れる量が増えます。

肩こりや腰痛がある人は筋肉の中にたまった乳酸の解消に効果があります。

②疲労回復

カッピングで筋肉や皮膚に刺激をあたえることでリンパの流れもよくなります。

痛み物質や老廃物を体外に排出しやすくなりますので、だるい・疲れが取れない・倦怠感が続いている、という方に効果があります。

③睡眠改善

カッピングで血行がよくなるとアンバランスになっていた自律神経が整います。

寝つきが悪い・寝てもすぐに目が覚めてしまう、など睡眠がうまく取れていない人にオススメです。

④ストレス解消

過緊張をゆるめる効果が高いカッピング。

施術後、入浴や岩盤浴の後のようなリフレッシュ感を感じる方が多くいらっしゃいます。ストレス解消したい方は首から腰まで背骨に沿ってカップを付けると良いです。

カッピングをやめておいた方がいい人はどんな人？

カッピングは血流がよくなりさまざまなメリットがありますが、すべての人に向いているというわけではありません。

次のような症状がある人は施術を受ける前にかかりつけのお医者様や施術のお店によく相談しましょう。

①白血病・糖尿病・血友病

②妊娠中

③心臓や血管に持病がある

④骨折や外傷

⑤全身性の貧血

⑥極端に疲労している

カッピングの施術後はどう過ごす？

カッピングをすると体全体の血流がとてもよくなります。水分（冷たいものは避ける）を多めにとって老廃物を排出しやすくしましょう。

当日の入浴はのぼせやすいので短い時間でサッと済ませ、飲酒・激しい運動・刺激の強い食事は避けましょう。

カッピングの赤い塊を早く消すには？

カッピングの赤い塊は特に痛みもなく自然に消えていきますが、プールや温泉に行くなどの予定があって早く消したいという時もありますね。

その時は、温かい湯船につかるのと冷たいシャワーをあてるのを交互に数回行う交換浴をすると効果があります。

- まとめ

カッピングは血の塊が形成されるメカニズムが解明されると同時に、その効果についても研究が進んでいます。

一部の研究では、血の塊が形成されることで局所的な血流が改善され、組織の酸素供給が増加することが示唆されています。

また、血小板や成長因子が豊富に含まれる血の塊が、組織修復や再生を促進する可能性もあります。

しかし、一方で血の塊が引き起こす炎症反応が、一部の人にとっては過剰な反応を引き起こすこともあります。

特に皮膚が敏感な人や、特定の皮膚疾患を持つ人は、カッピングによる血の塊が過剰な炎症反応を引き起こし、不快感や痛みを伴うことがあります。

カッピングを行う際には、その効果やリスクについてよく理解し、適切な判断をすることが重要です。